「同級生3人の重いいじめが自死につながった可能性がある」。神奈川県湯河原町立湯河原中学校2年の男子生徒(当時13)が4月に自殺した問題で、町教委は16日、いじめの実態を発表し、自殺との因果関係に言及した。保護者からは、自殺を防げなかった学校側の責任を問う声が上がった。
午後7時から町内で開かれた説明会には、同校の保護者ら237人が集まった。約1時間にわたり、町教委側がいじめの実態調査結果や、自殺との関係などについて説明した。
体育館から出てきた2年生の父親(42)は「いじめの事実について、たくさん説明を聞いた。あれだけいじめられれば我慢もできないだろう。それでも教師が気づかなかったことはあり得ない」と憤った。
その後、町の篠原通夫教育長らは記者会見した。説明では、同じ部活動の3人が「堅く丸めた紙の棒で背中などを数回たたいた」「柔道技で倒した」などと、いじめの事実を認めた。部の上級生が引退した昨年7月ごろからエスカレートし、自殺の前日も被害生徒の腕を引っ張って教室に戻れなくする行為があったという。 いじめをする側はもちろんだが、見ていたり、知っていたりしても、自分に危害がおよばないように黙る状況こそが一番良くないと思う。それこそ共同責任だ。
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